AUTHOR
Yoshihiro Saitoh
東京近郊で手軽に釣れるゲームフィッシュ、シーバスを追いかける日々。復活した釣り欲にまかせて他の釣りも復活&チャレンジ中。シーバス歴はようやく3シーズン目なので色々差し引いて読んで下さいね。セイゴもフッコも釣れれば嬉しいじゃない、派
到着してミーティングをするSとK。リラックマとコニー。
Lはビデオカメラ持参も余裕がなくあまり撮影できなかったらしい…。ドラえもん。
陽射しも風も強い。SPF50の日焼け止めと帽子はマスト。
テレビクルーや某プロも同船
白いTシャツはシイラの血で汚れてとれなくなるので「ダメ、ぜったい!!」 部員の着用しているTシャツはこちらで購入できます!
K部員。グラサン怖いけど優しい人ですよー。タモ入れ名人。
ランディング。ラインブレイクはまだしていない段階。
※この持ち方は絶対してはいけません。魚にも人にも危険です
Lも良型のシイラをキャッチ。
Lのカツオ。シイラとは引きの性質が違っていて、スピードランナー。シイラはどっちかっていうとトルクフル。とっても美味しかったそうです。よかったですね(棒読み)
TACKLE DATA
ROD:OLYMPIC GSOBS-67ML
REEL:SHIMANO BIOMASTER 5000 / DAIWA LUVIAS 3012H
LINE:CAST AWAY PE 40lb
SFS番外編 相模湾シイラフィッシング釣行記
2013.07.19
準備編
水曜日の深夜、正確には木曜日の午前。
鳴り続けるLINEの着信音。
L「みんな寝れないパターンすね」
S「メドもたたないぜW」
S「あと30分で終わらせて」
S「風呂して準備して」
S「ヤバい目標迄あと4分」
K「皆さん少しだけでも休んで下さいね」
(この時点で02:30)
L「もうむりだよ!!!」
L「船上で寝るよ!!!」
S「用意先にする。あとは移動しながら(仕事の事は)考える。」
K「正しい」
L「同じく、、、」
(なにが正しいのか?既に判断基準が狂ってる)
S「アワアワしてます」
(この時点で02:50)
L「家をでてみた」
(この時点で03:01)
K「マジか。速いね」
アラフォー2人、アラサー1人、釣りバカ小隊の会話。
行間にスタンプが連打されていることは言う迄もない。
ちなみにKはコニー、Lはドラえもん、Sはリラックマだ。
前回の反省をふまえ、ミヨシ(船首)のポジションを確保すべく4時過ぎには平塚の釣宿に到着する予定をたてた小隊チーム。
シイラはサイトフィッシングの要素がとても強く、ミヨシの高い位置にポジションをとって魚を視認してキャストしたほうが圧倒的に効率が良い。魚を探して船を走らせている時には特にその傾向が顕著。
ミヨシに立つからには最初に魚を見つける役割が求められるので、ポイントについたら海を良く見て、見つけたら即キャスト。そうしないと釣れるタイミングを船全体が逃してしまう事もある。責任重大。
4時10分くらいには無事にL+Sが釣宿到着。瞬間目を疑う。
「え、人凄くな。。。。」
「これ、みんなシイラ?」
直ぐに乗船手続きをしたのだけど、二艘出るシイラ船のミヨシは左舷も右舷も既に埋まっている。
「。。。。とりあえず前目にしとくか」
一抹の不安が身をよぎるものの、徹夜のせいであまり頭が回らない。
そうこうしているうちにKも到着。まったく釣宿に相応しくない四駆のビッグセダンからグラサンのスキンヘッドが覗く(怖いよ)。
セカンドタックルとして普段シーバスに使ってるリールのPEライン1.0号を2.5号に巻き直す事にする。
まず100mを手作業で回収だ。萎えてるのを見かねてLが代わってくれた。下巻きのナイロンが出てきたので、本番用のPE2.5号を結んでリーリングを開始するも、あっという間にスプールが一杯に。ラインが太いから当たり前だ。
S「あれ、もう一杯だ!」
L「ん?数十メートル位しか巻いてなくないですか?」
S「えー、もういいんじゃないこれで。ダメかなあー」
L+K「ダメ!!」
。。。折角巻いたPEをまた手作業で回収して下糸も外してスプールを空にする。もう、心は折れてる。(いいやどうせセカンドタックルだし)
ここで船に移動する時間に。船上で3人がかりでやっとPE2.5号を巻き始める。ラインにテンション掛けてくれたりとみんな優しい。
そして、40ポンドのリーダーを結束。
思えばここが悲劇のはじまりのタイミング、この釣行の象徴的な出来事だった。
船上でFGノットを結ぶのが面倒くさくなっていた自分は、かなりいい加減にオルブライトノットでライン同士を結束した。40ポンドのリーダーが切れる魚が掛かる事は、この釣りではあり得ない筈だ。
出船を待つ。幸い海は凪いでいる。天気も良い。
爆釣モード、なのに。。。
船首付近は常連さんやらプロアングラーとTVの取材クルーさんたちもいて、かなり賑やか。メインタックルにはジャークベイトを。サブタックルにはシンキングペンシルをセット。船首のチームがトッププラグを用意していたので、それとは変えてヒットパターンを探る作戦だ。
最初のポイント。なんと一投目から船首でヒットの声が。
「マジか!!!」
魚が見えにくい胴のポジションだったので、とりあえず数投。大きくジャークさせたあとの小さなトゥイッチアクションに直ぐに答えは出る。
「ヒットー」
竿を大きくしならせて上がってきたのは80cmクラスのシイラ。
群青色の海に鮮やかなターコイズの魚体が煌めく。アングラーだけが見る事ができるジュエリー。
メインタックルのシステムはPE3.0に40ポンドのリーダーなのでゴリゴリ巻いて寄せても何の問題もない。手早くリリースしてから見回すと、船中4ヒットとお祭りモードに。少し遠投して先ほどのパターンと同じアクションで誘う。
「よしっ。ヒットー。あれ??」
ラインにテンションがかかった瞬間にブレイク。あり得ない。結束?いや、こっちのタックルは家でFGノット組んであったヤツだし。見てみるとなんとPEが切れてる。傷、劣化?
おそらく正解は無理にでもここでこのラインとリーダーをFGノットで落ち着いて組みなおす事だったのだと思う。でも釣れてるモードだしそんなに頭が廻っていない。
セカンドタックルにつけていたリール(先ほどPE2.5号を巻いたもの)をメインタックルのロッドに付け替えて,ジャークベイトで誘う。
「ヒット!!」
新しいノットだし今度は問題はない。素早く寄せるとリーダを掴んで抜き上げる。結束は大丈夫だ。だいたい70cmクラス。すぐにリリースして即次のキャスト。
「ヒット!!」連続ヒットだ。既に今日のパターンを掴んだ気でいた。ファイトで少し魚を走らせる余裕も。乗り合いでは御法度だけど、人がいない方に走ったのでどんどんラインを出して行く。ドラグ音がさらにテンションを上げる。最高だ。そろそろ頃合いとドラグを絞めた次の瞬間、
「バシュッッ」
「!????」
まさかのラインブレイクアゲイン。チェックすると今度は結束部分だ。ふと思い出す。出船直前のあのいい加減なノットを結んだ自分。いったい何回ライン巻き付けただろうか。ちゃんとテンション掛けただろうか?シーバスとは比べ物にならないほどトルクフルなシイラにはいい加減なノットは通用しない。なによりラインブレイクした魚を待つのは「死」だから絶対に避けなければならないのに。そしてこの2度のラインブレイクはヒットルアーを2つ無くしていることを意味する。
ここからは慎重な釣りになる。
ヒットする毎にリーダーを結び直して、スナップとの結束も確認する。
タックルへの不安が本来なら不要な作業を生み、ラインブレイクが怖くてファイト時間が長くなることでのフックアウトによるバラシが頻発する。
ヒット数は正確には覚えていないけど、ブレイク含めて10ヒット5キャッチというのがこの日の釣果。おそらく竿頭は10本程度。徹夜とはいえこの判断力のなさ、いや、そもそも徹夜しなければいけない状況が作る自分の不甲斐なさが悔しい。
教訓:ラインは太目に。結束はFGで。タックルを2セットもっていくなら、片方はナイロンラインでもいいのではないかと思う。最近のナイロンは性能が上がってるので無理にPEを選択するよりもナイロン20ポンド程度の直結のほうがトラブルがないはず。ルアーアクションには少し影響するだろうけど、不安が無く攻められる方が余程大切だ。
唯一の成果 ルアーセレクト』
それでもコラムを読んで、シイラ釣りにこれから行く可能性がある人のために、研究所としては少しでも成果をお伝えしたい。
今回うまく行ったのはルアーセレクト。ジャークベイトが主流だけれど、まずジャークベイトに関してはサイズというよりアクションでの食いの違いが目立った。
大きなジャークからの変化。はや巻きからの小さなジャーク。長く単一な動きでルアーを見せると見切られるようだった。これは釣行の度違うからその日のパターンを同行者と共有するといい。
そして、前回からどうしてもやってみたかったのは、シーバスで使うバイブレーション。シーバスアングラーとしては慣れ親しんだこのルアーの速引きやリフトアンドォールを試してみたのだが両方共アクションスピードが速ければ良く喰ってきた。魚の活性にも依るのだろうけど、スレてきて沈んだ魚にはルアーサイズも小さいし効果的だと感じる。なにより表層から中層迄一個でこなせて自在にアクションもさせられるこのルアーの汎用性は高い。一つ持っていってもいいと思います。
さらに、この時期シイラ船で狙えるカツオ。10センチ前後のジグミノーを準備しておくと良いと言われていたけど、持っていなかった。そんなに喰いは良くない状況だったが、30g程度の小型ジグを遠投してアクションさせながら引いたらヒット。素晴らしい勢いでドラグが鳴って最高の瞬間でしたがフックが伸びてブレイク。。。。
トレブルフックは標準よりサイズをあげておくか、アシストフックをつけましょう。
ジグミノーより遠投し易いし、深いレンジも探れるので、むしろいいのではないかと思ったくらいです。ベイトが鰯ということと、カツオのサイズからそんなに大型の魚を捕食しているわけではないだろうと読んだのが当たったということだと思います。
この失敗の結果をふまえて、この後Lがカツオをキャッチできたので私は満足です。(棒読み)
ワタシたち、やります!!
なんだかんだで釣りバカ小隊の全員がそこそこのサイズのシイラを複数本キャッチすることができ、前回のリベンジは達成。しかし、船首の常連さんやプロアングラーの巧さを見てしまったことで、それほど心は踊らなかった。「巧い」という事にはいろんな要素があるのだけれど、すくなくともラインブレイクやライントラブルなど不要な作業を発生させない、という事は何匹釣ったかよりも気持ちのよい釣行には大切な事だと改めて思った次第です。
ワタシたち、もっと上手くなりたい!と決意を新たに、次の釣行日程の調整を始める小隊の面々でした。翌日行こうって言う企画が少し本気だったのが怖い。(平日だよ)
そして、一つ企画を立ち上げたいと思います。
BURITSUの部員はプロアングラーでもプロインストラクターでもないので、人様を手とり脚とり教えて差し上げるレベルには居りませんが、「一緒に釣り同行しますサービス」(無料)を開始できるようにしたいと思っています。
とくに、こういったオフショア(船釣り)は、最初はハードルが高く感じる人も多いのではないかと思います。船宿さんもいろいろ工夫はしておられるのですが、ローカルルールが解らない事で嫌な思いをしてしまうビギナーさんが多いはず。そういった方にとっては同行してくれる経験者が居るだけでも安心できるのではないかと。
釣果は保証できませんが、自分たちのつたない経験値のなかでのノウハウをお伝えしたりサポートしたりできる機会を持つ事で、少しでも釣りっていう素晴らしい世界に興味をもっていただければ良いなと思っています。今回もK部員は初めて会った同船したアングラーのタモ入れをサポートしたりしていました。
そして「オフショアはお金がかかる」という意見も聞きます。
確かに魚の種類や時間に寄っては高額な物もありますけれど、かなりの高確立で魚をキャッチできて、移動や調査に時間がかかったり、ルアーのロストも多いショア(岸釣り)の釣りと比べて、特別にコスト高とは言えないと思っています。実際自分も船釣りは魚群探知機を使用したりする事もあって、少々アンチ派であったのですが、やってみるとゲーム性も高く、様々な知識とテクニックが要求されます。その経験値をショアの釣りに行かす事もできて幅が広がりました。
現状、オフショアで部員の同行の可能性があるのは、シーバスジギング/ライトルアー(サバ)/餌釣りのアジ/位(シイラは後一回行かせて)。
バリエーションを増やせる様に部員達も頑張っていろんな魚種の釣行に出ようと思います。「釣りにいこうよ」「釣りにつれてって」ってお声掛けいただけると嬉しいですね。
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