ベイトを釣ってみよう! ハゼ篇

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    Yoshihiro Saitoh

    東京近郊で手軽に釣れるゲームフィッシュ、シーバスを追いかける日々。復活した釣り欲にまかせて他の釣りも復活&チャレンジ中。シーバス歴はようやく3シーズン目なので色々差し引いて読んで下さいね。セイゴもフッコも釣れれば嬉しいじゃない、派

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ベイトを釣ってみよう! ハゼ篇

2013.09.19

秋のあら食いシーズン前にルアーについて考えておきましょう。前回はバチパターンというとてもスローな釣り方についてでしたが、末尾で「次回、ルアーサイズを落すと何故ヒットし易いのかについて」なんて書きましたのでそのルアーについて。

餌釣りでもそうだけれど、ラインを細く、フックを小さく、餌も小さく、というのはタフコンディションの攻略としてまずやる事。「魚に警戒心を与えない」「魚が食べ(バイトし)易い」という事になっています。
なので、どんどん港湾のアングラーのルアーは小さく、ラインは細くなってくるわけですが、もう一つとても単純な理由があると僕は思っています。

というのも、こんな経験をする事が多かったからです。
「シーズナルパターンとして、プロやテスターが進めるルアー投げても釣れない。。。」
「同行者がガンガン当たってるルアーを引いてるのにまったく当たりすらない。。。」
どうですか?こんな経験したことないですか?

餌釣り、たまにはしてみましょう

そんなことを考えるのに少し目線を換えて基本に戻ってみる。
そう、餌で普段シーバス釣りをするフィールドで、小物釣りをしてみましょう。
夏は簡単に釣れるのでファミリーフィッシングや初心者の方を連れていくにも良いですし。

必要なもの
タックル:いつものシーバスタックル
ライン:いつものPE+リーダー

そして、釣り具屋さんでハゼ用の流線バリか袖バリの小さいのと、青イソメの小さいパックを購入。

基本はこれで大丈夫です。
最近のロッドは良く出来てるので、小さい魚でもちゃんと当たりは出ます。いわゆる脈釣りの要領です。

仕掛けはこんな感じ。ルアーマンなのでダウンショットシンカー(笑)

青イソメを3センチくらい付けてちょっと投げて底をとる。ラインにテンションをかけてすこしずつ引いて来ると「コツン」という明確な生命反応。
即合わせしないと吞まれちゃくからピッと手首を返してやると、クンクンと小気味良い引き。
竿もちゃんと曲がってあがってきたのは10cm前後のセイゴ。こいつがシーバスのベイトになってるかどうかは解りませんがとりあえずシーバスが生息可能な場所であることは解ります。

ダウンショットのシンカー位置を針に近い所に移動して、餌を底に這わせる。
同じ様に誘うと、、、プルプルと穂先が。これまた即合わせすると先ほどよりも細かな振動が手先に。
10秒くらい(笑)ちゃんと走ってから上がってきたのはハゼ。こちらも10cm位。ちゃんと狙えば数釣りが楽しめる夏の風物詩です。

そして、、、こいつもシーバスがベイトとして捕食しているかどうかは、本当の所はその時に腹をかっさばいてみないと解りません。ハゼパターン等と言われる釣りもあるので恐らくは食べられている事もあるのでしょう。初夏から秋にかけてものすごい数のハゼが居る訳ですから。
で、その後にシンカーを外して、餌を表層に漂わせてみる。。。無反応。なにかしら魚ははねてるのですが。

ここで感じるのは、、マッチ・ザ・ベイトの分析ではなく、なにかしら生命感ある反応が底近くにあること。
そして、、、、小さいこのセイゴやハゼが驚く程「引く」こと。当然針がかりしているから命かけて逃げているのだから全力でしょうけれど、相当な速度と魚特有の体を震わせて泳ぐ波動があるという事。

マッチ・ザ・ベイトを完遂すると、ここでの結論は10cmを超えるサイズの底取りが出来るルアーってことに。
例えば10cm前後のバイブレーション。

でも、きっと港湾地区ではかなり厳しい釣りになります。
少なくとも初級者にとっては、確実に7cm前後のシンキングペンシルやバイブレーションを投げた方が確実に魚を仕留める事ができるし実績も高い。
僕はパイロットルアーとして5cmクラスのシンキングペンシルを良く使います。

小さい魚は結構速い

これを小魚釣りを通じで体感しておくと、小さいルアーが釣れ易いことの一つの理由が想像できます。
それは動きの速さ。正確には「動き出す瞬間のクイックネス」です。
バサーは釣れないと巻きが早くなるそうですが、シーバスアングラーはバチの経験があるのでデッドスローな巻きになりがち。でも本来小魚は、泳ぎ始める瞬間はかなり速いものなんです。
同じ巻きのストロークでもロッドワークでも、ルアーが小さい方が相対的にアクションはキビキビと動く。
これが、小さいルアーが魚にとって魅力的に見える一つの要因ではないかと考えています。

底取りができるような10センチクラスの重たいルアーをキビキビと動かすにはそれなりのタックルが必要で、港湾で使う様なML〜Lクラスのの9フィートや8フィード代のロッドでは少々厳しい。
タックルのバランスがこんなところにも影響するのですね。

そして、応用のソフトベイト。
そんなに大きくないですが、真夏の夜のシーバス。

5gのジグヘッドに7センチのストレートテールのワーム。
ボトムからワインドみたいにジャークを2、3回入れた瞬間にゴツン。底から動き出す瞬間の「何かの魚的なもの」をイメージしてみました。

そもそも沢山売り出されているルアーの多くはどう考えても魚には似ていないものばかり。「生命感」というもの表現と割り切れば、いろんなメソッドが考えられるのではないでしょうか。

むしろ「生命に似ていない要素」を排除してみるという方向性。
ジギング船に乗ってバーチカルなシーバスフィッシングを体験し、60gのジグのフリーフォールや速巻きにバイトする体験をしたことも「瞬間の速い動き」に注目するようになった理由の一つです。

たまには餌での小物釣りもいいものです。いろいろな引き出しが増えていくと思いますよ。